のんびり世界を眺めて

31歳で希少がんステージ4が発覚した病弱だけど楽天家な妻と、仏様のように優しいサラリーマン夫の日常

改めて私たち夫婦について①出会い

30歳を目前にして、婚活をお互いに開始したタイミングで出会った私たち夫婦。

初対面で物事の考え方捉え方、共通点がいくつもあって意気投合。昼の13時にお台場の科学未来館で、はじめましてと会ってから、解散したのは日もとっぷり暮れた21時を過ぎた頃。

すごく人見知りな私は、こんなにも話が続く相手に30年間出会ったことはなかったから、ビックリ。同時に運命の人はこの人だと思った。

 

私よりも少し小柄で、一つ年下の夫。

人の大きさは姿や年齢では計れない。

 

一年の交際を経てプロポーズしてくれた事に涙した。彼のご両親に挨拶に行くのに、おっかなびっくりでドキドキしすぎて泣けた。同居の準備をはじめて、結婚指輪を一緒につくるプロジェクトをして、入籍の日程を決めた!!

 

胸が痛かった。嬉しかったり、悩んだり、色々変化があるからかと思っていた。

 

けど、何かが違う気がした。

花嫁姿で棺におさまるイメージが頭をよぎった。

 

咳が出る。肩が異常にこる。左腕がしびれる。仕事中、時々立っているのがつらい。なんだか息苦しい。そして、胸が痛い。

 

駅前のクリニックで初診で診てもらった。とてもいい先生だった。問診からレントゲンを即座に撮ってくれて、そして、その画像をゆっくりしっかり見せてくれた。

 

素人目にもはっきりわかる異物。心臓の上にのしかかる様にこぶし大の大きな腫瘍。

手術は避けられないこと。良性か悪性かは、画像だけでは判断できないこと。大きな病院で診てもらう必要があること。

「びっくりしたでしょう。感じている症状は気のせいじゃなかったんだよ。けど、きっと大丈夫。実は元々外科医で得意なんだよ。僕が手術したいくらいだ。」

 

とってもいい先生に出会えた。ありがたかった。

 

翌日大きな病院で血液やMRI検査など詳しく診てもらえるように予約を入れてくれた。職場の上司に休みをもらえるように電話した。説明しながら、ようやく実感が湧いてきて涙が出た。帰り道、涙が止まらなかった。なんて、家族に話せばいいんだろう。なんて、彼に伝えればいいんだろう。考えがグルグルした。胸が痛かった。

 

つづく