のんびり世界を眺めて

31歳で希少がんステージ4が発覚した病弱だけど楽天家な妻と、仏様のように優しいサラリーマン夫の日常

病気がわかったとき①

ステージ4のがんと知ってまだ1年経たない。今は発覚当初が嘘のように元気。色々な意味であれは何だったのだろうと、最近よく思う。

 

病気に気づいたのは今年の年明けの事。

31歳になったばかりのある日、自分が死んでしまような不思議な気分になった。なぜか、唐突に自分の葬儀のことが頭に浮かんでくる。

 

紆余曲折を経てようやく出会えた大好きな人に念願のプロポーズをしてもらい、双方の両親に無事挨拶をすませ、引越し準備をし、間もなく結婚!!という花嫁にとって幸せ絶頂の時だった。

 

花嫁衣裳が白いのは、「死に装束」だからという話があるのは知っていたけれど、何故か妙にリアルに自分が花嫁衣装で棺に入るイメージが見えた。「ああ、そうか私もうダメなんだっけな」となぜか考える自分がいた。

 

2018年年明け、風邪のような症状があった。同時期に職場で風邪が流行っており、さほど気に留めなかった。その頃から時おり左の胸に痛みが走った。忙しかったこともあり、疲労からの肋間神経痛かなと思い我慢、次第に痛みは消えた。

1月末、左腕にしびれを感じる。左肩と肩甲骨が痛いほどに凝る。まだ30歳前半なのに四十肩なんて嫌だな、と落ち込む。

2月はじめ、前厄だし神社でも行くかと重い腰を上げる。神社ではお賽銭を投げるだけのつもりが、何故か吸い込まれるように祈祷を受けることに。お札をもらい、妙に安心する。

入籍予定日を決め、彼と結婚指輪を作りに行き、両家顔合わせの準備をはじめる。

仕事帰り、ふと自分が死んでしまうのが当然のような考えが浮かぶ。そういえば、空咳が出ている、身体の左側にいくつも不調が出ている。オカシイ。ようやく病院に行こうと考える。翌日はちょうど仕事が休み。呼吸器クリニックへと向かった。